冷蔵庫やエアコンなどの冷凍機器の冷却温度や、電熱機器の加熱温度を制御するために、冷凍機器と電熱機器の両方にサーモスタットが設置されています。
1. サーモスタットの分類
(1)制御方法による分類
サーモスタットは、制御方式によって機械式と電子式の 2 種類に分けられます。機械式サーモスタットは、温度感知カプセルによって温度を検出し、機械システムを介してコンプレッサーの電源システムを制御することで温度制御を実現します。一方、電子式サーモスタットは、負温度係数 (NTC) サーミスタによって温度を検出し、リレーまたはサイリスタを介してコンプレッサーの電源システムを制御することで温度制御を実現します。
(2)材料組成による分類
サーモスタットは、その材料構成に応じて、バイメタルサーモスタット、冷媒サーモスタット、磁気サーモスタット、熱電対サーモスタット、電子サーモスタットに分類されます。
(3)機能別分類
サーモスタットは機能に応じて、冷蔵庫用サーモスタット、エアコン用サーモスタット、炊飯器用サーモスタット、電気温水器用サーモスタット、シャワー用サーモスタット、電子レンジ用サーモスタット、バーベキューオーブン用サーモスタットなどに分類されます。
(4)接点の働きによる分類
サーモスタットは、接点の動作モードに応じて、常時開接点タイプと常時閉接点タイプに分けられます。
2. バイメタルサーモスタットの識別と試験
バイメタル サーモスタットは温度制御スイッチとも呼ばれ、その機能は主に電気加熱装置の加熱温度を制御することです。一般的なバイメタル サーモスタットの写真は次のとおりです。
(1)バイメタルサーモスタットの構成と原理
バイメタルサーモスタットは、下図のように、熱センサー、バイメタル、ピン、接点、接点リードなどで構成されています。電熱装置に通電すると加熱が始まり、サーモスタットが検知した温度が低い場合、バイメタルシートはピンに接触することなく上方に曲がり、接点リードの作用で接点が閉じます。 加熱が続くと、サーモスタットが検知した温度が設定値に達すると、バイメタルが変形して押し下げられ、ピンを介して接点リードが下方に曲がり、接点が解放され、ヒーターは無電力で動作を停止します。 、電熱装置は保温状態に入ります。 保持時間が長くなると、温度が下がり始めます。サーモスタットが検知すると、バイメタルがリセットされ、リードの作用で接点が引き込まれ、ヒーターの電源回路が再びオンになり、加熱が始まります。 上記のプロセスを繰り返すことで、自動温度制御を実現します。
(2)バイメタルサーモスタットの試験
下図のように、加熱されていない状態で、マルチメーターの「R×1」キーを使用して、バイメタルサーモスタットの端子間の抵抗値を測定します。抵抗値が無限大の場合、回路が開いていることを意味します。検出温度が公称値に達しても、抵抗値は無限大にはならず、0のままです。これは、内部の接点が固着していることを意味します。
投稿日時: 2022年7月28日