1. サーミスタは特殊な材料で作られた抵抗器で、温度によって抵抗値が変化します。抵抗変化係数の違いにより、サーミスタは2つのカテゴリに分類されます。
1 つのタイプは正温度係数サーミスタ (PTC) と呼ばれ、温度とともに抵抗値が増加します。
もう 1 つのタイプは負温度係数サーミスタ (NTC) と呼ばれ、温度が上昇すると抵抗値が減少します。
2. サーミスタの動作原理
1) 正温度係数サーミスタ(PTC)
PTCは一般にチタン酸バリウムを主材料とし、これに微量の希土類元素を添加し、高温焼結して作られる。チタン酸バリウムは多結晶材料であり、内部の結晶と結晶の間には結晶粒子界面が存在する。温度が低い場合、内部電界の影響で伝導電子は粒子界面を容易に通過できる。この時、抵抗値は小さくなる。温度が上昇すると内部電界が破壊され、伝導電子が粒子界面を通過しにくくなり、抵抗値が上昇する。
2) 負温度係数サーミスタ(NTC)
NTCは一般的に、酸化コバルトや酸化ニッケルなどの金属酸化物材料で作られています。これらの金属酸化物は電子と正孔の数が少なく、抵抗値が高くなります。温度が上昇すると、内部の電子と正孔の数が増加し、抵抗値は低下します。
3. サーミスタの利点
高感度、サーミスタの温度係数は金属の10〜100倍以上大きく、10-6℃の温度変化を検出できます。動作温度範囲が広く、常温デバイスは-55℃〜315℃に適しており、高温デバイスは315℃以上の温度(現在最高は2000℃に達することができます)に適しており、低温デバイスは-273℃〜-55℃に適しています。サイズが小さく、他の温度計では測定できない空間の温度を測定できます。
4. サーミスタの応用
サーミスタの主な用途は温度検出素子であり、温度検出には通常、負の温度係数を持つサーミスタ、すなわちNTCサーミスタが用いられます。例えば、炊飯器や電磁調理器など、一般的に使用されている家電製品はすべてサーミスタを使用しています。
投稿日時: 2024年11月6日